PMS(月経前症候群)の症状・原因・対処法は?
グランレディースクリニック渋谷

Pms

月経前のイライラ、腹痛、だるさ。その不調は「PMS(月経前症候群)」かもしれません。

この記事では、PMSの症状、原因、PMDD(月経前不快気分障害)、ご自身でできるセルフケア、婦人科での治療法までわかりやすく解説します。

目次

PMS(月経前症候群)とは

PMSとは「月経前症候群(げっけいぜんしょうこうぐん)」のことで、「Premenstrual Syndrome」の頭文字をとっています。

月経が始まる3〜10日ほど前から心や身体にさまざまな不調が起こり、生理が始まるとそれらの症状が自然と軽くなったり、なくなったりします。

PMS(月経前症候群)
の症状とセルフチェック

PMS(月経前症候群)の症状

PMSは200種類以上の症状が報告されており、人によって現れ方は多種多様です。ご自身の症状を把握することは、PMSかどうかを見極めるための大切な手がかりになります。

月経が近づくと、以下のような心や体の不調が出ていないか、確認してみましょう。

  • 感情が不安定になり、イライラしやすくなる
  • わけもなく気分が落ち込んだり、急に不安になったりする
  • ひどく眠い、または寝付けない(睡眠トラブル)
  • 身体がだるく、やる気が出ない(倦怠感)
  • 集中力が続かない
  • 下腹部に痛みを感じる、腰痛がある
  • 頭痛やめまいがする
  • 胸が張ったり、痛みを感じたりする
  • 身体がむくむ、体重が1〜2kg増える
  • 異常に食欲が増す(特に甘いものや塩辛いものが欲しくなる)
  • 吐き気や胃のムカムカがある
  • ニキビができたり、肌荒れが気になったりする

これらの症状は1つだけ現れることも、複数同時に現れることもあり、その現れ方には大きな個人差があります。

PMSかどうかを判断する目安は、「いつ(生理前に)症状が出るか」「日常生活にどれくらい支障が出ているか」の2点です。

上記のリストで当てはまる項目が多い場合、PMSの可能性が考えられます。その中でも、日常生活に支障が出るほどつらい症状に悩んでいる方は、女性全体の約5%にのぼると言われています。

参考: 月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)|公益社団法人 日本産婦人科学会

PMS(月経前症候群)の原因

なぜPMSが起こるのか、はっきりとした原因はまだわかっていません。

しかし、月経前の時期に女性ホルモンのバランスが急激に変動することが、脳内の神経伝達物質(気分や感情に関わる物質)に影響を与え、不調を引き起こす要因の1つと考えられています。

月経前になると、なぜ心や身体に不調が起こるのか。そのメカニズムを時系列で見てみましょう。

ステップ1:排卵後〜生理前(黄体期)

2種類の女性ホルモン「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が活発に分泌されます。

ステップ2:生理直前(黄体期後半)

2つの女性ホルモンの分泌量が、急激に減少します。

ステップ3:脳への影響

ホルモンの急激な減少が、脳に影響を与えます。特に、気分を安定させる働きを持つ「セロトニン」などの神経伝達物質のバランスが乱れやすくなります。

ステップ4:症状の発生

その結果、イライラや気分の落ち込み、眠気、だるさといったPMSのさまざまな症状が引き起こされると考えられています。

PMSを悪化させる他の要因

PMSはホルモンの変動だけでなく、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れ、体質など、いろいろな要因も複雑に絡み合っています。

  • 心理的要因: 仕事や人間関係のストレス、不安感
  • 生活習慣: 睡眠不足、不規則な生活、運動不足
  • 食生活: カフェインやアルコールの過剰摂取、偏った食事、ビタミン・ミネラル不足
  • 体質・性格: 几帳面、真面目、我慢強い性格

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PMS(月経前症候群)と
PMDD(月経前不快気分障害)との違い

PMS(月経前症候群)とPMDD(月経前不快気分障害)との違い

PMS(月経前症候群)とPMDD(月経前不快気分障害)との主な違いは、精神症状の重さです。

どちらも月経前に始まり、月経開始とともに軽快していく点では同じですが、PMDDは特にイライラや気分の落ち込み、絶望感といった心の症状が極端に重く現れます。

PMDDは、単なる気分の波ではなく、精神医学的にはうつ病と同じ仲間(抑うつ障害群)として分類される深刻な障害です。そのため、治療にはSSRI(抗うつ薬の一種)などが用いられるケースもあります。

PMS(月経前症候群)と
妊娠初期症状との違い

PMS(月経前症候群)と妊娠初期症状との違い

PMSと妊娠初期の症状の違いは、「基礎体温が高温期のまま持続するかどうか」、そして「月経が来るかどうか」です。

どちらも女性ホルモンの影響で起こるため、症状自体は非常によく似ており、見分けるのが難しいことがあります。

共通しやすい症状

下腹部痛、腰痛・胸の張り、痛み・頭痛・便秘・眠気、だるさ(倦怠感)・イライラ、不安感

妊娠の可能性があり、PMSか妊娠初期症状かを見分けたい場合、「基礎体温」と「妊娠検査薬」の使用が役立ちます。

1.基礎体温での見分け方

もし妊娠している場合、基礎体温は下がらずに高温期が持続します。PMSの場合は、生理が始まると低温期に入ります。ただし、基礎体温はあくまで目安であり、個人差も大きいため、最終的な判断には検査薬の使用や医療機関での診察が必要です。

2.妊娠検査薬を使うタイミング

市販の妊娠検査薬は、心当たりのある性交渉から3週間後以降に使用すると、精度の高い結果が得られます。予定日より早く検査すると、妊娠していても陰性(フライング検査)となる可能性があるため、使用する検査薬の説明書に記載された正しい時期に検査しましょう。

PMS(月経前症候群)を
セルフケアで和らげる方法

PMSをセルフケアで和らげるには、まずご自身の症状のパターンを把握し、そのうえで食生活や生活習慣を見直すことが大切です。無理のない範囲で、以下の2つのステップを試してみましょう。

ステップ1:自分のPMSパターンを把握する

まずは基礎体温を測りながら、「症状記録」をつけるのがおすすめです。

  • いつ(月経何日前から)
  • どんな症状(イライラ、頭痛、むくみ等)が
  • どの程度(生活への支障度合い)出るのか

を記録し、ご自身の傾向を把握しましょう。

ステップ2:食生活と生活習慣を見直す

ご自身のパターンがわかったら、以下の点を意識してみてください。

食事

<摂りたいもの>
・カルシウム ・マグネシウム (例:大豆製品、ナッツ類、海藻など)

<控えたいもの>
・カフェイン ・アルコール ・塩分 ・喫煙

生活

<おすすめの行動>
・ゆっくり湯船につかる(リラックス) ・ウォーキングなどの軽い運動 ・十分な睡眠

大切なのは、ご自身が「心地よい」と感じる範囲で継続することです。

PMS(月経前症候群)の
治療方法

PMSは医療機関での適切な治療によって改善が期待できます。

セルフケアで改善が見られない場合、婦人科では主に以下のような治療を行います。

1. 排卵抑制療法(低用量ピルや黄体ホルモン製剤)
  • ・排卵を抑制し、女性ホルモンの変動を穏やかにする根本的な治療法。
  • ・ホルモンの波が安定するため、PMS症状に有効です。
  • 月経痛や生理不順にも効果が期待でき、服用中止後も将来の妊娠に影響はありません。
2. 漢方療法
  • 低用量ピルが合わない体質の方や症状の場合に用いられます。
  • ・特定の症状を抑えるのではなく、体質(「気・血・水」のバランス)から見直し、心身全体の不調を改善します。
  • ・例:当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など。
3. 対症療法
  • ・原因ではなく、今出ている「つらい症状」を直接和らげる治療法です。
    例)
  • ・腹痛・頭痛・腰痛:「鎮痛剤」
  • ・むくみ:「利尿剤」
  • ・気分の落ち込みやイライラ:「精神安定剤」など

どの治療法が最適かは、症状の重さや体質、ライフスタイルによって異なります。ご自身にあった治療法がわからない方は、お気軽にグランレディースクリニック渋谷にご相談ください。

PMS緩和が期待できる
「PMSレス注射」とは?

PMSレス注射とは、ビタミンB6や必須アミノ酸(トリプトファン)などを配合した、PMS症状の緩和を目的としたビタミン注射です。

精神的な症状(イライラや落ち込み)に関わる神経伝達物質の材料ともなる栄養素を注入します。

注射による栄養補充は即効性が期待でき、個人差はありますが、早い方では当日から症状が軽くなり、数日持続するケースもあります。

グランレディースクリニック渋谷では、こうしたPMS症状の緩和を目的としたビタミン注射(自費診療)も行っております。PMS症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

PMS(月経前症候群)の
ご相談は、グランレディースクリニック渋谷へ

「わけもなくイライラして、周りにあたってしまう」 「急に涙が出るほど落ち込んで、何も手につかない……」毎月のように繰り返すその不調のせいで、そんなご自分を「私が弱いからだ」「性格が悪いせいだ」と責めてしまっていませんか。

そのつらい症状は、あなたのせいではありません。PMSは、女性ホルモンの急激な変動によって引き起こされる、れっきとした症状であり、適切な治療やケアで改善が期待できます

「いつもの自分」を取り戻すために、一人で我慢せず、私たち専門家を頼ってください。グランレディースクリニック渋谷は、そんな女性の心と体に寄り添う「かかりつけ医」です。お仕事や学校帰りにも立ち寄りやすい駅前のクリニックで、いつでもあなたをお待ちしています。

よくあるご質問Q&A

Q. PMSは何歳から起こりますか?
A.

初経(初めての月経)を迎えていれば、10代の中学生や高校生でも起こる可能性はあります。症状は20代〜40代で強くなる傾向がありますが、年齢に関わらず、学校生活や仕事などに支障が出る場合は婦人科にご相談ください。

Q. PMSで病院に行ったら、どのような検査をしますか?
A.

PMSの診断は、主に「問診」が中心です。症状記録などをもとに、症状が出る時期や内容をお伺いします。すぐに内診台での診察(内診)を行うことはありませんのでご安心ください。ただし、他の病気が疑われる場合は、超音波検査などを行う場合もあります。

Q. PMSの治療で低用量ピルの服用は本当に効果がありますか?
A.

低用量ピルはPMS治療に有効な選択肢の1つです。飲み始めに吐き気や不正出血などが起こることもありますが、多くは数ヶ月以内に体が慣れて治まります。当クリニックでは、低用量ピル服用のメリットとデメリットを患者様へ丁寧に説明し、ご納得いただいた上で処方しています。不安な点は何でもご相談ください。

Q. PMSの治療は保険適用されますか?
A.

症状が日常生活に支障をきたしており、医師が治療の必要性を認めた場合には、診察や薬の処方が保険適用になることがあります。低用量ピルも、月経困難症の治療目的であれば保険が適用されますので、まずはご自身の症状をお聞かせください。

Q. PMSはサプリメントで治せますか?
A.

サプリメントは、あくまで食事で不足しがちな栄養素を補う「補助」的なものです。症状の緩和に役立つ場合はありますが、サプリメントだけでPMSを治療することはできません。つらい症状は医療機関での治療をご検討ください。