一度中絶すると不妊になる?
中絶後のリスクや後遺症について
産婦人科専門医が解説
グランレディースクリニック渋谷
Abortion Once Experience
「一度中絶すると、もう妊娠できなくなる」このような噂を聞いて不安に感じる人がいるかもしれません。
結論からお伝えすると、適切な医療機関で行われた中絶手術が将来の不妊につながる可能性は極めて低いとされています。
ただし、手術である以上、身体的・精神的なリスクを発症する可能性があることは事前に理解しておきたい点です。
本記事では、一度中絶すると起こりうるとされているさまざまなリスクについて、医学的な根拠をもとに解説します。
一度中絶すると不妊になる?
現時点で中絶手術が将来の不妊の直接原因になるという科学的根拠は確認されていません。
実際に、中絶後に再び妊娠・出産されている方は数多くいらっしゃいます。
では、なぜ「中絶=不妊」というイメージが広まっているのでしょうか。その背景の1つには、ごくまれに起こる合併症である「アッシャーマン症候群」の存在があります。
アッシャーマン症候群とは、手術後に子宮内膜に癒着が生じる状態のことです。医学的な観点では、感染による子宮内膜の癒着から不妊が生じる場合があると考えられています。
ただし、発症する確率は極めてまれです。近年は、吸引法の普及や衛生管理の向上により、そのリスクはさらに低下しているので過度に不安を感じる必要はありません。
むしろ注意すべきなのは、中絶後は排卵が早期に再開するケースがあるという点です。
手術後の早い段階で妊娠しやすい状態になることがあるため、術後の避妊方法についても医師とよく話し合い、正しく理解しておくことが大切です。
一度中絶すると起こりうる身体的なリスクと実際の頻度
厚生労働省の研究班による全国調査では、人工妊娠中絶における重篤な合併症の発生率は約0.3%と報告されています。
ただし、手術である以上「絶対にリスクはない」とは言いきれません。ここでは、起こりうる身体的なリスクをまとめましたのでご覧ください。
| リスクの種類 | 内容 |
|---|---|
| 子宮内の感染・炎症 |
・手術後に細菌感染が起こる可能性がある。 ・適切な衛生管理と術後の抗菌薬投与により予防できるとされている。 |
| 術後の出血・腹痛 |
・手術後に出血や軽い腹痛が生じることがある。 ・多くの場合は一時的な症状であり、自然に回復するとされている。 |
| 子宮穿孔 |
・器具による子宮壁の損傷。 ・WHO推奨の吸引法(MVA)により、リスクを低減できるとされている。 |
| 子宮内遺残による再手術 |
胎盤の一部が残留し、再手術が必要になるケースがある。 |
いずれのリスクも適切な医療体制のもとで手術が行われれば、発生頻度は低いです。
ただし、もしも術後に異常な発熱や大量の出血、強い腹痛などを感じた場合は、自己判断せず速やかに医療機関を受診しましょう。
一度中絶すると精神的な後遺症は残る?
当クリニックへ来院される方のなかには、身体的なリスクに加えて、精神面への影響を心配される方もいらっしゃいます。
ここでは、中絶後に起こりうる心理的な変化について解説します。
中絶後遺症候群(PAS)とは
中絶後遺症候群(PAS)は、正式な精神疾患としての診断基準は確立されていませんが、中絶後に生じる可能性があるとされているPTSD(心的外傷後ストレス障害)の一種です。
症状には個人差があるものの、不安感や罪悪感、悲しみ、フラッシュバック、不眠などが現れるケースが報告されています。
ただ、こうした症状が現れることは自然な反応であり、ご自身を責める必要はありません。
多くの場合は時間とともに軽減する
中絶後に感じる不安やつらさは、多くの場合、適切なケアを受ければ時間とともに軽減すると考えられています。
一方で「どうしてもつらい」「悲しい」と落ち込んでしまう方がいらっしゃるのも事実です。つらい気持ちが長く続く場合は、我慢せずに婦人科や心療内科に相談してみましょう。
専門の医師やカウンセラーが、患者様のお気持ちに寄り添いながらサポートします。
一度中絶すると周囲にバレる?よくある不安と真実
中絶を経験された方の中には、「周囲に知られてしまうのではないか」という不安をお持ちの方も少なくないでしょう。ここでは、よくある誤解について事実をお伝えします。
誤解① ほかの病院や医師に中絶経験がバレる
中絶手術後、子宮内膜が回復すれば、超音波検査や内診でも手術の痕跡を判別することは困難とされています。
カルテの情報は手術を実施した医療機関に限られますので、患者様の同意なく、ほかの病院や医師に情報が共有されることはありません。
よくある誤解ですが、実際にはバレる心配は少ないので安心してくださいね。
誤解② 保険証の履歴で親や家族にバレる
初期中絶手術(妊娠12週未満)は自由診療です。健康保険は使用しないため、保険証に受診履歴が記録されることはないのでご安心ください。
保険の利用明細から家族に中絶の事実が知られる心配は少ないと考えて問題ありません。
ただし、中期中絶(妊娠12週以降)など、場合によっては記録が残るケースもあるので、事情がある場合は早めに医療機関を受診してください。
誤解③ パートナーや彼氏に中絶跡でバレる
初期中絶は、体を切開するような手術ではなく、腟からの処置で行われます。そのため、「中絶に伴う傷跡」でバレることはありません。
また、医療従事者であっても「過去に中絶経験があるか」を体の状態を見て判断することは不可能です。
ただし、中絶後の精神的な変化によって「何だか変わった」「何かあったのか?」と、パートナーや彼氏が異変を感じる可能性はあります。
中絶後に気を付けるべきこと
中絶手術後は、身体の回復を最優先に考えることが大切です。ここでは、術後に意識していただきたいポイントを解説します。
術後の安静と経過観察
手術後は、医師の指示に従って安静に過ごしてください。手術当日は安静にし、翌日以降は無理のない範囲であれば、日常生活に戻っていただいてかまいません。
また、術後検診では医師が子宮の回復状況を確認し、問題がないかをチェックしますので必ず受診しましょう。
もし異常な出血や強い腹痛、発熱などがある場合は、検診日を待たずに受診してください。
正しい避妊方法を知る
中絶後の排卵時期に関しては個人差があるものの、人によっては早期に再開することがあります。再度の妊娠を防ぐためにも、術後は避妊を徹底しましょう。
おもな避妊方法には、コンドームのほか、低用量ピルやミニピル、ミレーナ、避妊インプラント、避妊パッチなどがあります。
それぞれ避妊成功率や特徴が異なるため、ご自身のライフスタイルに合った方法を医師と相談のうえ選ぶことをおすすめします。
即日予約・相談可能
グランレディースクリニック渋谷の中絶手術について
グランレディースクリニック渋谷では、患者様のお気持ちに寄り添い、安心して中絶手術をお受けいただける環境を整えています。
ここでは2つの主な特徴を紹介しますが、手術の詳細はグランレディースクリニック渋谷の中絶手術ページでもご確認いただけます。
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【女医在籍】グランレディースクリニック渋谷(東京)|
MVA・妊婦支援給付制度に対応
WHO推奨のMVA(手動真空吸引法)にも対応
グランレディースクリニック渋谷では、WHO(世界保健機関)が推奨するMVA(手動真空吸引法)にも対応しています。
柔らかいプラスチック製の使い捨て器具を使用するため、子宮内膜への負担が少なく、衛生的です。
従来の掻爬(そうは)法に比べて身体への負担が少ない術式とされています。
プライバシーに配慮した診療体制
「人に知られたくない」という患者様のお気持ちに配慮した診療体制を整えています。
ほかの患者様と顔を合わせにくい仕組みづくりや、相談内容が外に漏れない診察室の設計など、さまざまな対策をしておりますので、安心してご来院ください。
よくあるご質問Q&A
Q.
一度中絶すると、将来妊娠できなくなりますか?
▼
適切に行われた中絶手術が、将来の不妊の直接原因となる可能性は極めて低いとされています。子宮内膜が回復し、排卵が再開すれば、妊娠可能な状態に戻ります。
Q.
中絶後遺症候群(PAS)はどのくらい続きますか?
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個人差はあるものの、多くの方が時間の経過とともに回復を実感されています。
つらい気持ちが長く続く場合は、婦人科や心療内科への相談をおすすめします。ひとりで我慢する必要はありません。
Q.
中絶した履歴は保険証に残りますか?
▼
初期中絶手術(妊娠12週未満)は自由診療のため、健康保険の履歴に記録は残りません。保険の利用明細から家族などに知られる心配はないといえます。
ただし、中期中絶(妊娠12週以降)など、場合によっては記録が残るケースもあるため、事情がある場合は早めに医療機関へご相談ください。